どうも!TOTONOI石橋です!
最近、経営者の方とお話ししていると「昔はこれでうまくいっていたのに、最近はなぜかうまくいかない…」というご相談をいただくことが増えてきました。
その背景には、経営の前提そのものが変わってきていることがあると私は考えています。
今回は「近代経営」と「現代経営」の違いについて、個人的な見解も交えながらお伝えしていきたいと思います。
近代経営ってどんな経営?
ここでいう「近代経営」とは、20世紀の大量生産・大量消費の時代に広まった経営スタイルのことです。
ざっくり言うと、「決められたことを、決められた通りに、できるだけ効率よくやる」ための経営ですね。
- 効率と生産性が最優先:作業を標準化・分業化して、ムダなく大量に作る。
- ピラミッド型の組織:上が決めて、下が実行する。指示命令系統がはっきりしている。
- 計画重視:数年先まで見通しを立て、その計画通りに進めることが良しとされる。
- モノ中心の価値:良いモノを安く作れば売れる。
- 人は「管理する対象」:決められた仕事を正確にこなすことが求められる。
市場が右肩上がりで、「作れば売れる」時代には、このやり方がとても理にかなっていました。日本の高度経済成長を支えたのも、まさにこの考え方です。
▶ ポイント:近代経営は「変化が少なく、正解が見えている時代」にめちゃくちゃ強い経営スタイル!
現代経営ってどんな経営?
一方で今はどうでしょう?
変化のスピードは速く、先が読めない。お客様の価値観も多様化し、「昨日の正解が今日の不正解」なんてこともザラにあります。
そこで求められているのが「現代経営」です。こちらは「正解がない中で、変化に合わせて自ら答えをつくっていく」ための経営です。
- 価値の創造が最優先:効率だけでなく、お客様にとっての新しい価値を生み出す。
- フラット・自律型の組織:現場が自ら考えて判断し、スピーディに動く。
- 仮説検証重視:小さく試して、ダメならすぐ修正(アジャイルな進め方)。
- 体験・つながり中心の価値:モノそのものより、ストーリーや体験、共感が選ばれる理由に。
- 人は「価値を生む資本」:一人ひとりの強みや想いを活かすことが成長のカギ。
さらに、デジタルやデータの活用、パーパス(存在意義)、地域や社会とのつながりなども、現代経営では欠かせない要素になっています。
▶ ポイント:現代経営は「変化を前提に、みんなで考えて動き続ける」経営スタイル!
近代経営と現代経営を比べてみると
ここで、両者の違いを整理してみます。
- 目指すもの:近代経営は「効率化・最適化」/現代経営は「価値創造・変化への適応」
- 組織のかたち:近代経営は「ピラミッド型・指示命令」/現代経営は「フラット型・自律分散」
- 意思決定:近代経営は「トップが決める」/現代経営は「現場に近いところで決める」
- 計画の考え方:近代経営は「長期計画を守る」/現代経営は「仮説検証を繰り返す」
- 人の捉え方:近代経営は「管理する対象」/現代経営は「価値を生む資本」
- 競争の源泉:近代経営は「規模とコスト」/現代経営は「スピードと独自性」
こうして並べてみると、どちらが良い・悪いではなく、前提としている時代環境がまったく違うことがわかりますよね。
「近代経営はもう古い」わけではない
ここで誤解してほしくないのは、近代経営の考え方が全部ダメになったわけではない、ということです。
例えば、製造現場の品質管理や、経理・労務などのルーティン業務では、標準化や効率化はいまでもとても大切です。
むしろ、しっかりした土台(近代経営的な仕組み)があるからこそ、新しいチャレンジ(現代経営的な動き)ができるとも言えます。
大事なのは、
- 守るべきところは、標準化・効率化でしっかり固める
- 攻めるべきところは、自律的に考え、小さく試してどんどん変えていく
この「使い分け」を意識することだと思います。
▶ ポイント:近代経営と現代経営は「どちらか」ではなく「どう組み合わせるか」!
地域企業が現代経営に近づくための第一歩
「じゃあ、うちは何から始めればいいの?」という方のために、取り組みやすいことをいくつか挙げてみます。
① 現場に小さな裁量を渡してみる
いきなり組織を全部変える必要はありません。まずは一つのプロジェクトや業務で、現場に判断を任せてみる。それだけでも社員の意識は大きく変わります。
② 「なぜやるのか」を言葉にする
指示を出すときに「何を」だけでなく「なぜ」も伝える。会社としての想いやパーパスを共有することで、社員が自分で考えて動けるようになります。
③ データを見る習慣をつくる
売上や顧客の声など、身近なデータを定期的にみんなで見るだけでもOK。感覚だけに頼らない判断ができるようになります。
④ 失敗を責めない文化をつくる
仮説検証を回すには、失敗はつきものです。チャレンジした結果の失敗は「学び」として称えるくらいの雰囲気づくりが大切ですね。
まとめ
近代経営は「効率よく、正確に」を追求した、変化の少ない時代に強い経営。
現代経営は「変化に合わせて、価値を生み続ける」ことを目指す、先の読めない時代に必要な経営です。
どちらかを捨てるのではなく、自社の状況に合わせて守るところと攻めるところを見極めることが、これからの経営のカギになると考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました!
読者の皆様にとって、自社の経営スタイルを見直すきっかけになれば幸いです。

